ビジネスに効くオンライン英会話を紹介
ビジネス英語

ビジネス英会話に慣れないのはチキンレースに原因あり!?

「いますぐに70%の値引きをすれば即契約する」
外資系企業からこんな要求を出されたらどうしますか?

ビジネス英会話において日本人に馴染みのない交渉術があります。
それが「チキンレース」。

一見強硬手段のように見える交渉術のため、
慣れていないと終始萎縮して相手のペースに呑まれてしまいます。

しかし実際には相手も本気で喧嘩腰で交渉に臨んでいるわけではありません。
では、どう対応していくべきか?

それは「お互いの歩み寄って妥協点を見つけていく」という方法です。

今回は欧米スタイルの交渉術である「チキンレース」について解説していきます。
とつぜん交渉相手から仕掛けられても冷静に対応できるようにしましょう。

チキンレースとは?

それぞれの立場の人間が、両極端の意見をぶつけ合わせることです。
国際政治の場では、瀬戸際外交などと呼ばれたりすることもあります。

例えば取引先であるA社が、50%の値引きを要求する立場を取るとします。
それに対してサプライヤーであるB社は絶対に値引きなんか出来ないという態度をとります。

最終的にお互いの妥協点を見つけていくという暗黙の了解はあるのですが、
あえて両極端の意見を提示してぶつけ合わせるということが特徴です。

どういう場面で使用する?

何か結論つけたいときに使用する交渉術ですが、
大抵主導権を握ろうとする方が先手を打つことが多いです。

チキンレースに慣れていない人は、まずこの先手が極端に強く印象つけられるのでたじろいでしまいます。
チキンレースの本番は「お互いがまず両極端な立場に立つ」というところから始まります。
そのため初めの段階でうろたえてしまうと、交渉を有利に進めることはできません。

なので、しっかり反対の立場であるあなたの意見を述べることが大事です。

結論に至る

両者が反対の立場を明言したらそこからチキンレースが始まります。
チキンレースの経験が多い人は、時には「脅し文句」を使って威圧してくることもあるでしょう。
I’m quite prepared to cut off your salary.
あなたの給料を切る準備ができている

などというセリフも使われることもしばしば。

このときに「はい、そうですか。では〜」と条件を飲んでしまうようではいけません。
ここがチキンレースの駆け引きの部分で、あなたは引いてはいけません。

むしろより反対意見であるあなたの立場を強くすることで、交渉で引けを取らないようにします。

この時おすすめの方法が、「はぐらかす」というテクニックです。
相手は、なにかとあれこれ言いがかりをつけて自分の意見を通そうとしてきます。
その中には、カマをかけていることもあるでしょう。
それらに関しては、「It’s debatable(議論すべきだ)」としてその場での即答は避けます。

そしてあなたが絶対に譲れない事項だけはっきりと主張していくのです。

注意事項

極端な意見を戦わせる交渉術ですので頻繁に使うものではありません。
仮に交渉が有利に進んで勝ちを取ったとしても、次回またやり返されることもしばしばあります。
そのため、10対0で勝ちをもぎ取るのではなく、少なくとも相手に1〜2残るくらいの逃げ道は用意しておくのが慣例です。
日本では「武士の情け」とする文化ですが、対欧米流の交渉術も同様です。

また、言い回しも丁寧な表現を心がける
丁寧な表現の代表格である「could」や「would」は積極的に使っていきましょう。
とくに相手にお願いをするような物言いの時は、
「内容は厳しいことを言っているが、柔らかく伝える」ようなフレーズが大切です。

妥協点に着地する

チキンレースでは、最終的にどこかの地点に妥協することを目標にしましょう。
チキンレースをしばらく続けますが、あらかたお互いの言い分が出揃ったあたりで「妥協点」について話し合います。
お互いにどこまでなら妥協できる契約かすり合わせしていきます。

どうしても、交渉が平行線をたどるようであれば、
議論するポイントを複数に増やして、それぞれに対しての妥協点を決めていきます。
A社にとって、割引案が不利なものとなるような場合、発注量を増やしてもらう。
などの「一方は負けるが、もう一方では勝つ」というようなバランスを取ることも必要になってきます。

まとめ

なかなかビジネスシーンでうまく自分のペースが作れない人はチキンレースの仕組みを知れば、
今までよりも相手に対応できる余裕が出てきます。

また外国人に対しても緊張することが減ってくるので次第に慣れていきます。
緊張しない方法はこちらの記事で書いていますので読んでみてください。

チキンレースをうまく駆使して交渉を乗り切ってくださいね。